GUIDE OUTLINE
このガイドは「ガイド」に関する基本的な考え方や順番を整理するためのメモです。細かい数字の比較というよりも まずここから押さえておくと楽という目線で構成しています。
# ローンが残っている車はどうやって売る?残債ありでもスムーズに手放すための実践ガイド
「まだローンが残っているけど、乗り換えたい」 「毎月の支払いがきつくなってきたので、いったん車を手放したい」
こうした相談は珍しくありません。 ただ、ローン残債がある状態で車を売るとなると、
- そもそも売れるのか
- 名義はどうなるのか
- ローン会社やディーラーにバレてトラブルにならないか
と、不安も多くなります。
結論から言うと、ローンが残っていても車を売ることはできます。 ただし、仕組みを理解せずに進めると、「思っていたより負担が大きかった」ということにもなりかねません。
この記事では、ローン残債ありの車を売るときの基本的な考え方と、 ディーラー・買取店それぞれの進め方、注意点を整理します。
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まず押さえたい「名義」と「所有権」の話
ローン残債がある車を売るときに重要なのが、車検証の所有者名義です。
- 所有者:ローン会社 or ディーラー
- 使用者:あなたの名前
というパターンになっている車は、いわゆる「所有権留保」が付いている状態です。
この場合、ローンを完済しない限り、勝手に名義変更や売却はできません。
一方、
- 所有者:あなた
- 使用者:あなた
となっている車は、所有者もあなたなので、 残債があっても売却自体は可能です(その代わり、残債の精算が必要になります)。
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売却前に必ずやるべきこと:残債の確認
最初のステップはシンプルで、「今いくら残っているか」を把握することです。
- ローン会社に電話する
- マイページがあればログインして残高を確認する
- ディーラー系ローンなら営業担当に聞く
といった方法で、
- 現在の残債額
- 一括返済した場合の金額(手数料込み)
を確認します。
ここで出てきた数字は、後で「売却額」と比較するための土台になります。
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パターン1:売却額 > 残債 → 差額は手元に戻る
もっともシンプルなパターンが、
- 車の買取額:200万円
- ローン残債:150万円
のように、売却額が残債を上回るケースです。
この場合、一般的な流れは、
1. 買取店 or ディーラーが、売却額のうち残債分(150万円)をローン会社に一括返済
2. 残りの50万円があなたの口座に振り込まれる
という形になります。
実務的には、ユーザーがローン会社に直接振り込むのではなく、 買取店などがまとめて手配してくれることがほとんどです。
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パターン2:売却額 < 残債 → 「追い金」が必要
少し悩ましいのが、
- 車の買取額:120万円
- ローン残債:150万円
のように、売却額よりも残債が多いケースです。
この場合、
- 150万円(残債) − 120万円(売却額) = 30万円
の差額(30万円)を、自分で「追い金」として用意する必要があります。
典型的な流れは、
1. あなたが30万円を用意して買取店に支払う
2. 買取店が売却額120万円+追い金30万円 = 150万円をローン会社に一括返済
3. 所有権があなた → 買取店へ移り、車を引き渡す
というイメージです。
追い金を用意できない場合、 売却そのものを見直すか、「次の車のローン」に組み込む方法などを検討する必要があります。
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ディーラーでの乗り換えと、買取店での売却の違い
ローン残債がある状態で車を手放すとき、よくある選択肢は次の2つです。
1. ディーラーで下取り+新車(or 認定中古車)に乗り換える
2. 買取店で売却し、そのお金をローン返済や次の車に充てる
それぞれの特徴を整理します。
ディーラーでの乗り換え
- 今の車の残債処理と、新しい車の購入をワンストップで進められる
- ローン会社とのやり取りも、基本的にはディーラー側がまとめて対応
- その代わり、買取店より下取り額が低くなることも多い
「手間の少なさ」と「トータルの条件の分かりやすさ」を優先する人に向いています。
買取店での売却
- 条件がハマれば、ディーラー下取りより高く売れることが多い
- ローン残債の一括返済手続きも代行してくれる業者がほとんど
- 乗り換え先の車は別途探す必要がある
「少しでも高く売りたい」「次の車は別ルートで探したい」人はこちらが候補になります。
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残価設定ローン(残クレ)に注意すべきポイント
残価設定ローン(残クレ)の場合、
- 契約満了時に「据え置き額(残価)」をどうするか
が大きなポイントになります。
- そのまま乗り続ける(残価を再ローン or 一括払い)
- ディーラーに返却する
- 別の車に乗り換える
といった選択肢が用意されていますが、 中途解約や、満了前に売却したい場合は、
- ローン会社への一括返済額が「残価+α」となる
- 走行距離や車の状態によっては、想定外の負担が出る
ケースもあり得ます。
残クレで契約している場合は、必ずディーラー or ローン会社に「今解約した場合いくら必要か」を確認したうえで動くのが安全です。
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よくある落とし穴と注意点
ローン残債ありの売却で、よくある落とし穴は次のようなものです。
- 残債額を曖昧なまま、「何となく売れるだろう」と話を進めてしまう
- 自分名義になっていない(所有者がローン会社のまま)ことに気づいていない
- 残価設定ローンの制約を理解せずに、中途解約しようとしてしまう
これらは、事前の確認と相談でほとんど防げます。
特に、所有者が誰になっているかは、車検証を見ればすぐ分かるので、 真っ先にチェックしておきましょう。
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まとめ:ローン残債ありでも「仕組みを理解していれば」売却は難しくない
- ローンが残っていても、車を売ること自体は可能
- まずは「残債額」と「所有者名義(所有権留保の有無)」を確認する
- 売却額が残債を上回るかどうかで、手元に残るお金 or 追い金の有無が決まる
- ディーラー乗り換えは“手間の少なさ”、買取店売却は“高く売れる可能性”がメリット
- 残価設定ローンは、満了前の解約条件を必ず確認してから動く
ローン残債があるからといって、「売る」という選択肢を諦める必要はありません。 この記事をベースに、数字と条件を整理したうえで、 自分にとって無理のない形で次の一歩を考えてみてください。