FERRARI フェラーリ 308GTB
新車価格目安:当時のフェラーリとしては比較的手の届きやすいV8モデル
中古相場イメージ:現在はクラシックフェラーリとして再評価が進み、相場は上昇傾向

フェラーリ 308GTBは、2.9L V8エンジンをミドシップに搭載した2ドアクーペで、テレビドラマや映画にも多数登場したことで、『赤いミドシップフェラーリ』というイメージを世界中に広めたモデルです。鋭く落ちたノーズとウェッジシェイプのボディラインは、70〜80年代スーパーカーの象徴的スタイルでありながら、現代の目で見ても十分に魅力的です。
ディーノから続く『コンパクトなミドシップスポーツ』の系譜を受け継ぎつつ、量販V8フェラーリとしてのポジションを確立しました。
基本スペック
- 登場年
- 1975年頃
- エンジン
- 2.9L V8 DOHC
- 最高出力
- 240ps
- 最大トルク
- 260Nm
- 駆動方式
- MR
- トランスミッション
- 5速MT
- 燃料
- ハイオク
- 燃費目安
- 約5〜7km/L(実用域目安)
このクルマの性格とお金まわり
新車帯:当時のフェラーリとしては比較的手の届きやすいV8モデル
中古帯:現在はクラシックフェラーリとして再評価が進み、相場は上昇傾向
308GTBは、かつては『比較的現実的なフェラーリ入門車』として扱われていましたが、近年はクラシックフェラーリとしての価値が高まり、相場は上昇傾向です。購入後のメンテナンスやレストア費用も含めると、予算には余裕を持たせておく必要がありますが、その分『これぞフェラーリ』というスタイルとサウンドをしっかり楽しめる一台です。
オーナー目線の長所と気になるポイント
カタログスペックでは見えにくい部分を「実際に持つなら」という目線で整理
いいところ
コンパクトなミドシップレイアウトで、ワインディングでも扱いやすいサイズ感です。
キャブレター仕様のサウンドとレスポンスは、アナログなスポーツカーらしさに溢れています。
ウェッジシェイプのスタイリングは、いかにも『スーパーカー』らしい存在感があります。
現代のフェラーリほど過激ではなく、クラシックとしては比較的付き合いやすいキャラクターです。
注意したいところ
年式相応にサビや電装トラブルのリスクがあり、個体差が大きいモデルです。
エアコンや遮音性は現代基準では不足しており、夏場の街乗りには工夫が必要です。
ミドシップゆえの整備性の悪さがあり、メンテナンスには手間とコストがかかります。
すでにクラシックとしての評価が高まっており、『気軽にいじる』という感覚では扱いにくくなりつつあります。
トラブル傾向と維持の注意点
よく名前が出る持病や気を付けたい部品などをざっくり整理
ボディやフレームの腐食は要注意ポイントで、下回りやフェンダー内の錆びチェックが重要です。
キャブレターのセッティング不良による始動性・アイドリング不調が起こりやすいです。
電装系の接触不良やメーター類のトラブルは定番で、過去の対策状況を確認したい部分です。
冷却系・燃料系のホース類は、年式的に予防交換が前提と考えたほうが安心です。
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