FERRARI フェラーリ 166 MM
新車価格目安:当時のレーシングGTとしての専用プライス(一般向け量販車ではない)
中古相場イメージ:現存台数が少なく、オークションでのみ取引される超コレクターズカー

フェラーリ 166 MMは、2.0L V12エンジンを搭載したオープン2シーターで、ル・マン24時間レースやミッレミリアといった耐久レースでの勝利によって、フェラーリというブランドを一気に世界へ知らしめたモデルです。ナンバープレートを付けて公道も走れるロードカーでありながら、そのままレースに出場して優勝を狙えるパッケージは、まさに『レースで勝てるロードカー』というフェラーリのスタイルを象徴しています。
エレガントなカロッツェリア製ボディと、小さなV12が高回転まで伸びていくフィーリングは、クラシックフェラーリの原型そのものと言える存在です。
基本スペック
- 登場年
- 1948年頃
- エンジン
- 2.0L V12
- 最高出力
- 140ps
- 駆動方式
- FR
- トランスミッション
- 5速MT
- 燃料
- ガソリン
- 燃費目安
- 約4〜6km/L(実用域目安)
このクルマの性格とお金まわり
新車帯:当時のレーシングGTとしての専用プライス(一般向け量販車ではない)
中古帯:現存台数が少なく、オークションでのみ取引される超コレクターズカー
F1やル・マンマシンに近い歴史的価値を持つロードカーのため、購入・維持ともに完全にコレクター領域のクルマです。保管環境や輸送、イベント参加時のサポート体制まで含めて、専属のメカニックや専門ショップと長期的な関係を築けるオーナー向けと言えます。
通常の『旧車』というより、文化財クラスのレーシングGTとして扱う前提のコスト感になります。
オーナー目線の長所と気になるポイント
カタログスペックでは見えにくい部分を「実際に持つなら」という目線で整理
いいところ
ル・マンやミッレミリアでの勝利という、圧倒的なレース実績を持つモデルです。
小さなV12が高回転まで伸びる、クラシックフェラーリならではのフィーリングを味わえます。
オープンボディのため、エキゾーストサウンドと風を全身で感じながら走ることができます。
フェラーリ初期のカロッツェリアデザインを堪能できる、芸術作品としての価値も高いクルマです。
注意したいところ
現代の視点で見るとブレーキ・タイヤ・安全装備の性能は非常に限られており、走行には大きな注意が必要です。
パーツ供給やメンテナンスはごく限られた専門工房に依存するため、維持の難易度は極めて高いです。
車両価格が高額なうえ、クラッシュ時のダメージは金銭で測れないレベルになります。
公道走行は可能でも、快適性や信頼性は現代車の感覚とはまったく別物です。
トラブル傾向と維持の注意点
よく名前が出る持病や気を付けたい部品などをざっくり整理
V12エンジンのオイル管理や冷却系の不調は、大きなトラブルに直結するため入念な点検が必須です。
古い配線や電装品の接触不良は定番で、レストア時にどこまで刷新されているかが重要です。
ボディ・フレームの腐食や過去の補修履歴によって、車両価値が大きく変わります。
ヒストリックレースで酷使された個体も多く、履歴の正確な把握が重要です。
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